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神経眼科とは

眼科疾患のうち、神経の異常に起因と思われる病気(視神経疾患、眼球運動障害、高次脳機能障害、その他精神神経疾患に伴う眼科疾患)を扱います。ものが見えない、二重に見える、などの症状があり、神経の異常が疑われるときは、検査の対象となります。

視覚関連領野

視覚感覚器としての眼は、神経学的には脳(中枢神経)の一部と考えられております。外界の情報の9割近くが眼によってもたらされ、脳全体の3分の1の領域がその視覚情報の解析に関わっております。視覚情報を正確に得るためには、対象物に正確に眼の位置を動かす事が必要となりますが、そのために視覚情報から得られた対象物の正確な位置情報が眼球運動系に伝達される必要があり、頭の中で情報の受け渡しが行われています。つまり、ものを見ることと、眼を動かすことは高い精度でリンクしております。

神経眼科領域では、眼から脳に向かって情報が送られていく経路(入力系)と、その情報を解析して外界を把握していく脳内の回路(統合系)、さらにその情報をもとに眼球を動かすための指令系(出力系)を扱います。眼と脳とのつながりの異常を見つけ出して治療するのがこの分野で、視神経炎、虚血性視神経症、視交叉部腫瘍、大脳性視覚障害、高次脳機能障害、眼球運動障害、眼瞼下垂、眼瞼痙攣などが主な対象です。さらにストレス性や心因性のさまざまな障害も、広い意味で含まれてきます。

神経眼科における診察の流れ

ゴールドマンペリメータ

最初に問診が行われます。一般的に眼科の診察では、直接眼の中を覗き込むことにより診断が行われることが多く、問診は簡潔に行われる場合が多いですが、神経眼科外来ではまず患者さんの話を詳しく聞くことから始めます。いつ、どこで、何を、どのようにといった、いわゆる5W1Hを正確に把握すると、7割方診断がつくと言われており、このため、病歴聴取は非常に重要となります。

病歴が正確に把握できると、おおよその診断はついてきますので、それを補強すべく「証拠固め」の検査が行われます。網膜や視神経・大脳視覚野の異常を調べる視力・視野検査、網膜電位図、他局所ERG、中心フリッカー検査、色覚検査、両眼視機能検査、眼球運動系を調べる眼位検査、複像検査などは代表的な検査で、それ以外に血液検査(各種抗体価やマーカーなどを検索)、画像検査なども適宜行います。これらの結果をもとに最終的な診断に至ります。

Hessチャート 中心フリッカー検査 MRI

治療

診断が確定すると、経過観察のみでいいものは外来での経過観察、内服で回復が期待できるものは内服にて通院治療となりますが、点滴による集中治療が必要なものは入院の上、決められたプロトコールに従い治療が行われます。重症の視神経症、甲状腺眼症などの場合、ステロイドパルス療法が必要となる場合があり、この場合は3日連続の大量点滴を最大3クール(3日連続点滴、1週間空けてまた点滴、さらに1週間空けてまた点滴)、トータルで約3週間の入院が必要となります。さらに、脳神経外科的治療が必要なものについては、適宜紹介します(特に急性動眼神経麻痺は、脳動脈瘤破裂の前兆である場合があり、緊急で対応します)。

担当・受診方法

特に専門外来という枠を設けず、担当医師の外来日ならいつでも対応します。事前に担当日を確認して頂くか、直接病院に電話で問い合わせてからご来院下さい。診療に際しては、まず病歴の聴取から始めますが、診断に至る大切なプロセスですので、時間をかける場合があります。このため、時間に余裕を持ってお越し下さい(午前の早い時間帯は混雑する為、その時間帯は避けて頂いた方がゆっくり対応できるかと思います)。紹介状等は不要ですが、他院で既に検査をいろいろ行っている場合は、紹介状を持参された方が検査の重複を避けることができるかと思います。

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