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網膜硝子体疾患

糖尿病網膜症

原因

糖尿病により、血液はドロドロになり血流が悪くなります。そのため、目の中にある毛細血管が詰まりやすくなり出血を起こします。早期には自覚症状を感じにくく、点状の出血などがみられるようになります。進行すると、毛細血管の詰まりが広範囲に渡っていき、行き場を失った血液が新たな血管を伸ばすようになり、この状態を新生血管と言います。VEGF(血管内皮増殖因子)が分泌されると、新生血管や網膜の浮腫(むくみ)が引き起こされます。新生血管は細くもろいため、硝子体出血や牽引性網膜剥離が誘発されやすく急激な視力低下に繋がります。

眼球の断面図

治療

基本は内科的な血糖コントロールですが、血糖コントロールで進行を抑制できるのは、早期の糖尿病網膜症の場合です。ある程度進行してしまった場合には出血した箇所や新生血管に対して治療していきます。

・レーザー光凝固術

網膜にレーザーを照射して、出血の治療や新生血管の発生を防ぐ方法です。この治療は視力を回復させる目的ではなく、網膜症の進行を阻止するために行います。

レーザー
・硝子体内注射

当院では、糖尿病網膜症に対するアバスチン注射治療を行っています。アバスチンは原因でも説明した通り VEGF に対する抗体で、アバスチンを注射することによって、この新生血管の成長を抑えたり、浮腫を軽減します。この浮腫は、3カ月前後で過半数が再発し、繰り返し投与する場合もあります。(※注射の種類によっては自由診療となる場合もあります。)

黄斑前膜

加齢により目の中にある硝子体と呼ばれる透明なゲル状の組織が剥がれてしまい、その一部が網膜の中心にある黄斑に張り付いて、膜を形成することによって引き起こされます。視力低下や歪んで見える(変視症)といった症状を訴えるようになります。

黄斑円孔

硝子体が年齢を重ねて網膜から剥がれるときに、硝子体が網膜から剥がれずに引っ張って黄斑の部分に穴が開いてしまう事があります。これを黄斑円孔と言います。黄斑に穴が開くため視力低下や歪み、視野の中心だけ見えない(中心暗点)などと訴えるようになります。

網膜剥離

網膜に穴が開いたり、引っ張られたりすることによって、網膜が剥がれてしまうことがあり、これを網膜剥離と言います。視力低下やカーテン状の幕がかかったような感じなど様々な症状がみられます。

眼球の断面図

硝子体手術

糖尿病網膜症・黄斑前膜・黄斑円孔・網膜剥離は外科的治療として硝子体手術を行います。眼球内の圧力を保つために灌流液を注ぎながら、吸引カッターで硝子体内の出血を吸い取ったり、剥がれた網膜を元に戻したりします。
また、必要に応じて目の中にレーザーを照射します。硝子体手術をすることで白内障が進行する為、同時に白内障手術を施行する場合もあります。

硝子体手術

●術後

手術後約1〜2週間の入院が必要となります。術後安静となり、うつ伏せが必要な場合もあります。通常眼帯は1週間装用して頂きます。術後5日目から入浴(顔を濡らさないように)、10日目から洗髪・洗顔が可能になりますが、経過により異なります。

訪問診療も行っています
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